「著しく」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
「著しい」や「著しく」という言葉をたまに使わったり、聞いたりすることがあると思います。
この言葉は、日常の生活の中での会話や、仕事をしている時でも、会議や商談といったシチュエーションで使うこと。
あるでしょう。
しかし、「著しく」の意味を何となく分かっているつもりで使ってしまっている人も多いのではないでしょうか?
しかし、その場の感覚で使っている可能性もあり、その使い方が、間違っている可能性がないとは言い切れません。
目次
- 「著しく」の意味とは?
- 「著しく」の類語や言い換え・似た言葉
- 「著しく」の言葉の使い方
- 「著しく」を使った例文
- 「著しく」を使った言葉を解釈
- 「著しく」の対義語
「著しく」の意味とは?
では、「著しく」や「著しい」には、どのような意味があり、どのような場面で使われることがあるのでしょうか?
ビジネスシーンでも日常生活でも、自分の周りを見渡してみると、結構この言葉が使われることが多いことでしょう。
だからこそ、「著しく」という言葉の意味をしっかりと理解しておきたいところです。
「著しく」とは、「はっきり分かるほどに目立つさま」や「明白であること」、「顕著である」、「目覚ましい」などの意味があります。
「高校生になってから、著しく背が伸びた」
「あの会社は、著しく進展を見せている」
このようにとても勢いのある雰囲気が伝わって来そうですね。
「著しく」とは、このような感じで使われることが多いのです。
- 「著しく」の読み方
「著しく」の読み方
「著しく」は、「いちじるしく」というように読みます。
「著しく」の類語や言い換え・似た言葉
「著しく」は、「目覚ましい」などの意味がありますが、他にどのような言葉で置き換えることができるでしょうか?
- 「甚だしい」
- 「顕著な」
「甚だしい」
「著しく」というと「甚だしい」という言葉が近いニュアンスを持っているような感じがあります。
しかし、「甚だしい」の意味を調べてみると、「著しい・著しく」と「甚だしい」の意味には、若干、ニュアンスの違いが見られます。
「甚だしい」は、「程度が激しい」という意味があります。
「何かの度合いがはっきりと目立つ様子」のことを表しており、「甚だしい」は、「何か望ましくない状態で、その程度が激しいこと」を指しているニュアンスを持っています。
この点が相違点と言えるかもしれません。
「顕著な」
「顕著な」も「著しく」に近い言葉と挙げられることがあります。
「著しい」と「顕著な」の意味の違いを見ると、ほぼ同様の意味で、両方とも「明らかに分かる」という意味を持っています。
「成長が著しく」、「顕著は成長」という言葉の表し方になりますが、「とても凄まじい勢いで成長している」ということになります。
日常的には、「目立った」という表現の他に、「かなり」や「大した」というような言葉で表現することもできるでしょう。
「著しく」の言葉の使い方
「著しく」とは、「はっきりと分かるくらいに目立っているさま」のことを指していますので、日常生活やビジネスのワンシーンで、とても目立った事象があったなら、この言葉を使うことが出てくることでしょう。
「著しく」を使った例文
では、「著しく」という言葉がどのような場面で使われているのか一つ一つ見ていくことにしてみます。
そうすることで、いかにこの言葉が、身近な場面で使われるのか、理解できることと思います。
- 「著しく」の例文1
- 「著しく」の例文2
「著しく」の例文1
「日本では、わが社の料金体系は、著しく高いとは思っていません。品質を維持するためには、これからもこのレベルを維持していく必要があると認識しております」
このようなコメントは、企業のトップが記者会見やプレスリリースする時に出て来そうな言葉ではないでしょうか?
ここでも、「著しく」という表現が使われています。
「著しく高い」という言葉になっていますが、ここでは、「目立つほどの高い」という意味が込められています。
コメントの流れでは、「著しく高いとは思っていない」と否定する内容になっているので、「そんなに高いとは思っていない」という意味で捉えることができるでしょう。
日本の企業が生み出す製品やサービスは、他の国のものと比べて高い料金と言われます。
人件費や維持費など、諸々の費用を考えると、それも仕方のないことですが、品質の高いことも特徴的です。
そのようなことから、「安ければいいというものではない」
そんなことをこのコメントでは、トップが言いたい内容なのかもしれません。
「著しく」の例文2
「評価が著しく悪い人達に、商品を買われてしまった。彼らは、この商品に難癖を付けてくる問題ユーザーとなるかもしれない」
このコメントを聞いて、「何のこっちゃ?」と思われることでしょう。
これはあるメーカーが、自社商品に対して、無理難題のようなクレームを言ってくる人達についての話題に触れている内容です。
いわゆる「ヘビークレーマー」、「モンスタークレーマー」という人達についての話題です。
「著しく悪い」という表現を使っていますが、ここでは、「明らかに目立った悪い人」という意味になるでしょう。
「著しく」を使った言葉を解釈
「著しく」を使う色々なパターンの表現を見ていきます。
- 「かなり著しく」
- 「極めて著しく」
- 「活動著しく」
「かなり著しく」
「かなり著しく」というと、「明らかに目立っている」や「目覚ましい」という意味合いの度合いがますます高くなってきます。
「彼の成績なかなり著しく伸びてきている」
高校受験を控えた男子生徒。
しかし、自分の志望校には、全く手が届かないレベルの成績でした。
しかし、何とか踏ん張り、必死で勉強を頑張ったこでしょう。
志望校の合格点圏内まで、模試の点数が上がってきたのです。
このようなことでこの時の「かなり」は、彼の学力向上がとてもすごいスピードで伸びて来たこと物語っています。
「極めて著しく」
「極めて」とは、「この上なく」や「非常に」という意味があります。
この事から、「極めて著しく」といと、「この上もなく目立った」、「非常に目覚ましい」という意味合いになってきます。
「あの子の能力は未知数だったけど、半年間のトレーニングで、その能力は著しく極めて著しく開花した」
このような使い方になるでしょう。
「活動著しく」
「活動著しく」というように、名詞のあとに「著しく」を使う表現もあります。
「昨夜から、火山活動著しく、避難勧告が発令されました」
大規模な自然災害に繋がる火山活動。
誰も予想することが難しい自然現象ですが、このような場合も「著しく」が使われる言葉ですね。
「著しく」の対義語
「著しく」の対義語は、「乏しく」や「不足がち」となるでしょう。
「乏しく」とは、「不足ぎみで少ないこと」を指しています。
「資金が乏しく」や「資金が不足がち」と言った使われ方がありますが、「成績が著しく延びた」という表現の反対の意味を言うなら、「彼の努力も空しく、成績の伸びが乏しく」や「成績の伸びが不足がち」ような表現になるでしょう。
「著しく」という言葉の意味を見ていくと、本当によく使われる言葉であることが分かってきます。
「はっきりとしたさま」や「目覚ましい」という勢いのある言葉は、現代の経済社会の中では、好まれる言葉の類いかもしれません。
不景気と好景気が交互に訪れる社会において、いかに持続的な成長を実現していくかが、企業の至上命題です。
今は、比較的に景気がいいのですが、個人的な所得は、業績に連動した動き方をしていません。
莚先行きが不透明で、いつ失速してもおかしくないのです。
それだからこそ、「著しく成長する」ようなことを常に追い求めていかなければなりません。
これが社会人として、目指す使命なのですから。