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「俎上」の意味とは?類語や反対語、使い方や例文を紹介!

言葉の意味を知ると、その事から言葉の使い方のバリエーションが、とても広がることがあります。

その事を知ると、言葉遣いが変わってくることもありますが、日本語には、ことわざや比喩的な表現で、物事や人の心理描写を的確に表していることもあります。

その中でも、「俎上」は、とても興味深い言葉かもしれません。

俎上

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「俎上」の意味とは?類語や反対語、使い方や例文を紹介!>


目次

  • 「俎上」の意味とは?
  • 「俎上」の類語
  • 「俎上」の使い方
  • 「俎上」を使った例文
  • 「俎上」を使った言葉


「俎上」の意味とは?

「俎上」の意味とは?

普段の会話の中では、「俎上」という言葉を使うことは、あまりないかもしれません。

若い人達が使う言葉では、耳にすることがありませんが、もしかするとビジネスの世界でも頻繁に使うことが少ないとも思われます。

「俎上」の言葉の意味は、「まな板の上」という意味になるでしょう。

「まな板?」と首を傾げる人もいるでしょう。

しかし、この時の「まな板の上」というのは、比喩的な表現で、正確には、「ある物事や人物を特定の問題や課題として取り上げて、色々な観点から議論したり、批評したりする」ことを意味しています。

ビジネスの世界では議論することは日常茶飯事です。

会議、打ち合わせ、議論、検討会など色々なタイプの議論の場があります。

この時に「俎上」という言葉が使われるのです。

  • 「俎上」の読み方

「俎上」の読み方

「俎上」の読み方は、「そじょう」となります。

普段あまり使うことが少ないために、こののように読むことを知らない人も少なくないでしょう。

「まな板の上」という意味を持つ「俎(そ)」は、生の肉を載せて調理する台のことで、「まな板」「俎板」と漢字で表すことができます。



「俎上」の類語

「俎上」の類語

「俎上」は、議論する時に、使われることになりますが、類義語としては、どのような言葉があるでしょうか?

普通なら、とても難しい言葉が出てくるのかと思いきや、意外にそうでもないのです。

  • 議題にする
  • 言及する
  • 論点とする

議題にする

「議題にする」という言葉だと、「俎上」が、とても身近に感じられるのではないでしょうか。

「色々な問題などを議論する対象として出すこと」になりますが、この他にも「提起する」「話題とする」「議題に挙げる」「話題にする」「議論を提起する」「話題にする」「話に上らせる」「話の対象にする」「話題とする」などの意味があります。

とても分かりやすいことですが、「議題にする」ことで、今までピントがぼやけていえ、はっきりしていなかったことが、少しずつ明確になっていくことができます。

言及する

「言及する」「俎上」での使い方と似ています。

「言及する」の意味としては、「それについて話をすること」「話題にする」「〜について話す」「話に上らせる」「話の対象にする」「話題とする」「議題にする」「議題とする」「議題に採用する」「議題として採用する」「テーマにする」「論点にする」「論点とする」「取り上げる」「ネタにする」「話のネタにする」になります、Cここでも「議題にする」ことで潜在的な問題を浮き彫りにする時に使われる言葉ですね。

論点とする

「論点とする」も、「俎上」と同じ意味での使い方になるでしょう。

意味としては、「それについて話をすること」「話題にする」「言及する」「について話す」「話に上らせる」「話の対象にする」「話題とする」「議題にする」「議題とする」「話題に触れる」「敷延する」「論及する」「テーマにする」「論点にする」「論点とする」「取り上げる」「ネタにする」となるでしょう。

「俎上」の使い方

「俎上」の使い方

「俎上」は、議論や問題を検討したり、議論する時に使いますので、会社での会議や打ち合わせ、商談の時などオフィシャルな場面でつかわれます。



「俎上」を使った例文

「俎上」を使った例文

「俎上」を用いた文としては、次のような場面での利用があるでしょう。

  • 「俎上」の例文1
  • 「俎上」の例文2
  • 「俎上」の例文3

「俎上」の例文1

次の文章は、倉田百三さんの「学生と教養青」からの引用ですが、「かくてこそ倫理学の書をひもどくや、自分の悩んでいる諸問題がそこに取り扱われ、解決を見出さんとして種々の視角と立場とより俎上にあげられているのを見て、人事ならぬ思いを抱くであろう」という中に、「俎上」が使われています。

自分が悩んでいる諸々の問題を色々な観点から「俎上」にあげられているという意味になるのでしょうが、課題を明確に絞り、検討するために使われるケースでの使われ方です。

「俎上」の例文2

「今回の会議では、Aさんのプロジェクトリーダーとしての要素を持っているかどうかを議論します。30代であっても、とても有能な人材です。年齢的に問題がないか、俎上にあげた次第です」

この発言は、この会議開催を発案した中心人物の言葉です。

社内でとても重要なプロジェクトが立ち上がり、30代の若い人がこのプロジェクトのリーダーに抜擢されようとしています。

仕事の遂行能力は申し分ないのですが、まだ、年齢的に若いこともあり、果たしてこの大役をこなすことができるのかを、議題にして、検討が始まようとしているところです。

「俎上」の例文3

「2人は、マンションを購入するたまに、中古マンションの下見に来ました。リノベーションをするために、今の古い室内を全く違う室内空間にするために必要な構成する様々な素材を俎上に載せて、検討することにしました」

今、住んでいる賃貸から、マンションに引っ越しをしようとしている夫婦。

とは言え、新築マンションを購入するには、とても高いことから、中古のマンションを買うことにしたのです。

しかし、リノベーションをしないと、中々、住めないことから、真剣に室内の素材を検討することになったのです。

このように仕事ではなくても、「俎上」を使うことがあるでしょう。

「俎上」を使った言葉

「俎上」を使った言葉

まな板の上を意味する「俎上」

この言葉を使う時には、慣用句として、次のような表現が多いです。

  • 「俎上に乗せる」【そじょうにのせる】
  • 「俎上にあげる」
  • 「俎上にのぼる」

「俎上に乗せる」【そじょうにのせる】

「俎上に乗せる」「俎上に載せる」

ある物事や人物を問題や課題を取り上げて、色々な観点から議論を交わしたり、批評しながら、これからのあるべき姿や形、方向性を見出す時に使われる言葉です。

「今回の国会では、政治改革を俎上に乗せて、議論が進められることになる」

このように、「俎上に乗せる」という慣用句で使われるケースが、最も多くなっています。

それまで棚上げされていた議題や課題にフォーカスを当てて、ピックアップし議論することで、新たな価値を見つけたり、欠点を明確にして、トータル的な解決策を立案するような場面で使われることがあります。

これこそ、「俎上」の言葉の中で、よく目にすることが多いパターンです。

「俎上にあげる」

「俎上にあげる」も、「俎上に乗せる」と同じように使われます。

「今回の自治会のテーマは、老朽化している配水管の交換工事を俎上にあげています。築30年経過しているこのマンションの配水管は、とても古くなっており、あちらこちらで水漏れが発生しています。そのために、全面的な更新が必要になってきました。」

この会話は、大規模マンションの自治会の中で、発せられた自治会長の言葉です。

もう30年にもなる古いマンションの老朽化で、大きな問題となっているマンションの配水管を早急に交換しないと、大きな問題になることが分かったのです。

このような時に、使う言葉として「俎上ににあげる」が使われています。

「緊急にご参集頂き増したが、今日、俎上にあげたわが社の製品の品質が、とても悪くて市場で大きなクレームに発展しかねないことが予想外されます。すぐに対策を講じるために、今から、現状をご報告いたします」

この時も「俎上にあげる」という言葉が使われています。

ある企業での品質クレームが大きな問題となりそうなのです。

このように緊急的な対策会議でも使われる言葉です。

「俎上にのぼる」

「今回、俎上にのぼった被害の発生原因を早急に明確にしないと、再び同じ被害を繰り返すことになります」

これは、ある町を襲った台風による水害に対しての議論です。

町の議会で対策会議でも会議が、持ちかけられて、被害の報告により、現状把握をして、その発生原因を明確にすることが大きな目的です。

そうしなければ、抜本的な対策を行じることができません。

そのための会議で、「俎上にのぼる」が使われたのです。

「わが社の車のリコール問題が、俎上にのぼった事件ののは、その後の対応がとても中途半端だからです。今のままでは、倒産に問い困れても不思議ではありません。早急に対策案をまとめて、対処すべきです」

これも企業の社会的信頼を失ってしまう大きな問題に対しての行動です。

すぐに対策をまとめるべく、会議が実施されたケースです。

icon まとめ

「俎上」の使い方を調べていると、どのようなケースで使われるかが、よく理解できてきます。

まな板の上にのせることが意味となるで、やはり議論する時に、使われることはほとんどです。

人とのコミュニケーションは、お互いの考えを確認し合う相互理解が、とても重要になってきます。

お互いの気持ちを交わすことや、自分の意見を相手に理解力してもらうためにも、欠かすことができない日常的な活動の1つです。

その中でも、「議論する」ことも含まれています。

議論とは、色々な立場の人が、それぞれの役目の中で発言をしたり、考えを述べて、あるべき方向を見出すことです。

その中には、お互いの主張がぶつかりあって、議論が平行線のまま、全く進まない時もあります。

しかし、それでも、必ず最後には何らかの結論を導き出さないと全く議論をした意味がありません。

このように話し合うことは、社会生活の仲では、とても大切なことなのです。

潜在的な問題や課題を明確にして、抜本的な対策を打つためにも、議題を「俎上」に乗せることは、とても大切なことなのです。

これを行うことにより初めて、次のステップが見えてくるはずです。


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