「好きこそ物の上手なれ」の意味とは?類語、四文字熟語や使い方、例文や英語を紹介!
「好きこそ物の上手なれ」は昔からよく使われてきた言葉です。
使い方や意味が分からない人はチェックしてみましょう。
目次
- 「好きこそ物の上手なれ」の意味とは?
- 「好きこそ物の上手なれ」の類語や四文字熟語
- 「好きこそ物の上手なれ」の使い方
- 「好きこそ物の上手なれ」の反対語や似た対義語
- 「好きこそ物の上手なれ」のことわざを分解して解釈
- 「好きこそ物の上手なれ」の英語
「好きこそ物の上手なれ」の意味とは?
「好きこそ物の上手なれ」は自分が好きなことについては上達が早いという意味です。
何事も人は好きなことをするときは試行錯誤をするものです。
どうしたらもっと美味しく作れるのか、どうしたらもっと早く走れるのかなどと、自然と創意工夫を凝らしています。
そのため、好きなことに熱中しているうちにいつの間にか物事が上達しているという訳です。
好きなことをしていると、あっという間に時間が過ぎていきます。
そしてそれは、それだけ物事に集中しているという証拠です。
これだけ物事に熱中して取り組めば、あっという間に上達するのも納得というものです。
「好きこそものの上手なれ」は、まさにこうした人の性質を表現している言葉です。
また同時に、物事を上達するにはその物事を好きになることが大事だという教訓めいた言葉でもあります。
物事を上達するヒントが隠された言葉だと言えるでしょう。
- 「好きこそ物の上手なれ」の読み方
「好きこそ物の上手なれ」の読み方
「好きこそ物の上手なれ」は「すきこそもののじょうずなれ」と読みます。
読むときに一度切って読むとしたら「すきこそ、もののじょうずなれ」です。
現代文らしくすると、「好きだからこそ、物事が上手になっていく」といったところでしょう。
「好きこそ物の上手なれ」の類語や四文字熟語
「好きこそ物の上手なれ」の類語や四文字熟語を見ていきましょう。
- 「好きは上手のもと」【すきはじょうずのもと】
- 「好きこそ上手」【すきこそじょうず】
- 「道は好むところによって安し」【みちはこのむところによってやすし】
「好きは上手のもと」【すきはじょうずのもと】
「好きは上手のもと」も全く同じような言葉です。
好きだからいつの間にか熱中し、上手になっている様子を現しています。
好きなことは時間が経つのも忘れてしまうほど熱中し、人よりも倍の練習量を重ねやすい傾向にあります。
そのため、人よりも上達するのが早く、どんどんうまくなっていきます。
「もと」とは「原因」という意味になり、「好きということは上手になる原因」つまり、「上手になる原因は好きであること」という意味を持ちます。
使い方としては、「いつの間にかこんなに早く泳げるようになって。好きは上手のもとだね」などと使います。
「好きこそ上手」【すきこそじょうず】
「好きこそ上手」(すきこそじょうず)も同じように類語です。
「こそ」とは「〜だから」という意味になり、「好きだから上手になっていく」という意味になります。
好きなことはどんなに忙しくてもつい手を回してしまうものです。
日常でも、多忙すぎて、提出しなくてはいけない書類が手つかずのままになっているのに、そういう割には大好きなテレビはしっかりと見ているということがあるかと思います。
人は自然に好きなことに対しては、どんなに忙しくても時間を割いて熱中しているものです。
好きだから上手になっていくというこの言葉は、とても納得できる言葉です。
使い方としては、「この前までは出来なかったのに。大好きなことだと上達するのも早いね。さすが好きこそ上手だね」などと使います。
「道は好むところによって安し」【みちはこのむところによってやすし】
「道は好むところによって安し」も、自分の好きな道については簡単に極めることができるよという意味になります。
「好きこそ物の上手なれ」の言葉と比べると、少し教訓じみた言葉となります。
自分の興味のあることは、いつの間にか熱中し、簡単に極めてしまうものだよという教えを私達に示しているかのような言葉です。
使い方としては、「まだまだ下手だけど、道は好むところによって安しというから、この調子で頑張りなさい」などといったところでしょうか。
教訓めいた言葉なので、まだ上達していない人に向けての励ましの言葉として適しているかもしれません。
「好きこそ物の上手なれ」の使い方
「好きこそ物の上手なれ」の使い方について見ていきましょう。
- 「好きこそ物の上手なれ」の例文1
- 「好きこそ物の上手なれ」の例文2
「好きこそ物の上手なれ」の例文1
「勉強はいつまで経ってもできないけど、大好きなゲームはあっという間にクリアするんだね。好きこそ物の上手なれだな」
好きなことだと長時間夢中になって遊ぶのは簡単です。
ですが、嫌いなこととなると、集中力が途切れがちで、いまいち要領が頭に入ってこないもの。
この状態を揶揄している表現です。
「好きこそ物の上手なれ」の例文2
「好きこそ物の上手なれなんて言われても、そもそも好きじゃないものをそうやって好きになればいいのか分からない」
「好きこそ物の上手なれ」なのだから頑張りなさいと励まされても、なかなか好きになれない分野を好きになるのは大変なことです。
好きになれば、夢中になって練習に励み、辛い練習であっても苦にはならないもの。
そんなことは言われなくても百も承知なのに、好きになること自体が難しいのだから仕方がありません。
好きになれば誰でも上手になるだろうと予測するのは簡単なもの。
ですが、いざ、その分野を好きになろうと思っても、どうやってその分野を好きになれるのかは、意外と難しい問題です。
「好きこそ物の上手なれ」の反対語や似た対義語
「好きこそ物の上手なれ」の対義語を挙げるとするならば、「下手の横好き」でしょう。
「へたのよこずき」と読みます。
意味は「下手なくせに物事に熱中している」という意味です。
「横好き」という言葉は、下手なくせにやたらと好んでいる様子を現しています。
上手ではないけど、好きなことはあるものです。
運動神経が悪いのにダンサーになる夢を見たり、足が遅いのに国体で優勝したいなどと夢を持ったり。
誰でも一つはそういった物事を持っているのではないでしょうか。
好きで熱中しているけれども、センスがなくて上達できない様子を現しています。
好きであれば物事が自然に上達するという「好きこそ物の上手なれ」とは、大きく意味が異なってきます。
同じような意味の言葉に「下手の馬鹿好き」(へたのばかずき)という言葉もあります。
「好きこそ物の上手なれ」のことわざを分解して解釈
「好きこそ物の上手なれ」のことわざを分解して解釈してみましょう。
分解して考えることで、この言葉が現している深い意味についても見えてきます。
- 「好きこそ」の解釈
- 「上手なれ」の解釈
「好きこそ」の解釈
「好きこそ」の一般的な解釈としては、自分の好きな分野について指しています。
ですが、「好きこそ」という言葉について深読みしていくと、「初めは興味がなかったとしても後に好きになればいい」という意味も含まれていることに気付きます。
つまり、最初から自分の好きな分野である必要はないのです。
初めは嫌いであっても、気が向かなくても、後々、好きになってくれさえすればいいのです。
どのような状態で始めたとしても好きになれれば上達が早くなるということを現しています。
だから、この言葉に出会っても「私には好きなことなんてない」などと嘆く必要はありません。
好きなことがなくても、いつの間にか好きになることだってあります。
自分の得意なことがあれば、得意がいつの間にか好きになることも考えられます。
好きなことをしている人はとにかく強いです。
長時間同じことをしていてもストレスになりません。
それどころか、どんどん練習量に比例して上手になっていくので、イキイキしてくるかもしれません。
同程度の技量を持っていても、好きになるか嫌いになるかで、その技量がどのくらい伸びるかが変わります。
反対に始めは好きであっても、次第に嫌いになってしまうときがあります。
そのときはいかに「好き」という感情が盛り返せるのかがポイントです。
もし、好きになることが難しいのであれば、今後は、今以上の能力を十分に発揮するのは難しいのかもしれません。
「上手なれ」の解釈
「上手なれ」も深読みしていきます。
「上手なれ」を考えた時、二つの意味に大きく分けることができます。
一つ目の意味は、単純にその人の技量が上達するという意味。
たくさん練習することで、最大限その人の力を発揮することができるという意味です。
好きになれば、その人が持つ力を最大限に発揮することができます。
自分のベストと言えるところまで力を発揮することができるよという意味になります。
二つ目の意味は、他の人よりも上手になれるという意味です。
好きになることでどんどん上達し、気付けば目立つほど活躍していたといった状況です。
例えば、オリンピック候補になるような人などがそうです。
人よりもずば抜けて活躍する人になるには、好きになることが一番なのかもしれません。
上手になれば好きになる、好きになれば上手になるので、ぜひこの好循環を活用したいものです。
「好きこそ物の上手なれ」の英語
「好きこそ物の上手なれ」を英語に訳すと“What you like,you will do well”となります。
意味は「好きこそ物の上手なれ」そのままの意味となります。
少し違った表現となりますが、似たような言葉として“Nothing is hard to a willing mind.”などもあります。
「夢中になって取り組んでいる人に難しいことなんてない」という意味になります。
少し違った意味の言葉ですが、言わんとしていることは一緒です。
夢中になれば、困難なことなんてない。
簡単に乗り越え、上達していくということを表現しています。
また、少し面白い表現方法として、“Who likes not his business,his business likes not him.”があります。
「仕事を愛していない人は、その仕事から好かれることはない」という意味です。
仕事を愛し、夢中になることができなければ、仕事を軌道に乗せることなんて無理だよということを伝えています。
「好きこそものの上手なれ」は生きていく上で忘れてはいけないことなのかもしれません。
仕事にしても何をするにしても、好きなことをして生きるのが一番であり、人生が軌道に乗るポイントとなりそうです。
自分の好きなことが発見できていない人は、自分が好きになれそうなことに挑戦してみましょう。
これまでとは違った人生を満喫できるかもしれません。