「幾重」とは?意味や類語!例文や表現の使い方
皆さんは「幾重」という言葉を聞いたことがあるかと思います。
この言葉は、今では日常的生活での会話や仕事をしている中で、実際に使われる機会はそんなにはないでしょう。
しかし、小説や詩などの文章の中では、時折目にすることがある言葉です。
そこで今回は、この「幾重」について説明を進めていくことにします。
目次
- 「幾重」とは?
- 「幾重」の英語と解釈
- 「幾重」の表現の使い方
- 「幾重」を使った例文と意味を解釈
- 「幾重」の類語や類義語・言い換え
「幾重」とは?
「幾重」とは、「物事の状態が何枚も重なっているさま」、あるいは「いくつかの重なり」という意味がある言葉です。
- 「幾重」の読み方
「幾重」の読み方
「幾重」は「いくえ」と読みますが、普段のコミュニケーションの中では、使われることが少ない単語なので、ここで忘れることのないように、覚えておくようにしておきましょう。
「幾重」の英語と解釈
「幾重」を英語で訳すと、“many layers”という言葉で表現することができます。
直訳すると、「複数の層」と解釈することができる言葉です。
「幾重」の表現の使い方
「幾重」は「いくつも重なる」ということで、物事が連続的に続く要素が含まれていることから、そのような状態を比喩的に表現する場合に使われています。
特に連続的な情景を言い表す時に、よく使われることが多い言葉の印象があります。
「幾重」を使った例文と意味を解釈
では、ここで「幾重」を使った例文を見ながら、どのような活用の仕方があるのかを見ていくことにしましょう。
- 「幾重」を使った例文1
- 「幾重」を使った例文2
「幾重」を使った例文1
「夕陽を浴びた雲が山々に幾重もかかり、言葉では例えることができない素晴らしい光景を写し出していた」
日本にもこのような美しい光景が、全国各地にあるものです。
日本の中央アルプスの光景はまさにその通りで、夕方の光に映える山に幾重もの雲がかかっている光景は、まさに絶景としか言いようがありません。
「幾重」を使った例文2
「交差点の大事故で、幾重も見物の人垣ができて、現場に救急車が駆けつけることができない」
前の例文のように風光明媚な場所で、この「幾重」が使えるかと思えば、この例文に見るように非常時の場面でも、使われることがあります。
交差点での大きな事故現場に多くの人が群がり、救急車が近づけないさまを言っています。
このような時は、まず人命救助が最優先となるので、人の理解と協力が必要です。
「幾重」の類語や類義語・言い換え
ここからは「幾重」に近い意味を持つ言葉をいくつか挙げることにしますので、どのような言葉が「幾重」の類義語としてあるのかを見ていくことにしましょう。
- 「何重にも」
- 「繰り返し」
「何重にも」
「何重にも」という言葉が「幾重」の類義語として挙げることができます。
「多数折り重なっているさま」のことを意味しており、「幾重」よりも理解しやすい言葉になっています。
「何重にも守られたシールド」、「何重にもなって構成されたネットワークセキュリティ」といったような使い方ができます。
「繰り返し」
「繰り返し」も「幾重」に近い意味を持つ言葉として扱うことができます。
「同じことが何回も続くさま」という意味で、言い換えると「リピート」という言葉も当てはまります。
「繰り返し練習する」、「繰り返し同じようなことを言い続ける」というような活用法があります。
「幾重」には、何故か叙情的な語感のある言葉に思えることがあります。
もしかすると、例文でも触れたように美しい光景が「幾重」にもなっている状態であれば、見る人の感動もそれだけ大きくなるのかもしれません。
しかし、後半の例文のように災害や事故などで使われる「幾重」は、程度のさまがかなり重たい印象を与えてしまうので、同じ言葉でも文脈により、解釈が大きく変わって来ることもありそうです。