「間隙」とは?意味と使い方!類語や英語を紹介!
「間隙」という言葉を知っているでしょうか。
その漢字から何となく意味はわかるけれど、読み方はわからない、という人もいるかもしれませんね。
それならば、「間隙」とはどのような意味を持つのでしょうか。
ここでは「間隙」という表現について紹介します。
目次
- 「間隙」の意味とは?
- 「間隙」の読み方
- 「間隙」の使い方
- 「間隙」を使った言葉と意味を解釈
- 「間隙」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「間隙」の類語や言い換え(シソーラス)言い換え
- 「間隙」の英語(解釈)など
- 「間隙」と「空隙」の違いは?使い分けはできる?
「間隙」の意味とは?
「間隙」という言葉には意味が2つあります。
- 物と物の間
- 人間関係の隔たり
物と物の間
「間隙」という表現には、物と物の間、空間的、時間的隙間、という意味があります。
例えばディフェンスの「間隙を突かれる」、「間隙を縫う」、という表現があります。
隙間と同じ意味であり、これらは漢字を入れ替えただけで同じ意味を持っています。
人間関係の隔たり
人間関係の隔たりという意味もあります。
物と物の隙間に限らず、人間と人間の間に隙間ができてしまった、つまり人間関係が悪くなってしまった、という時にもこの表現が使えるのです。
「間隙」の読み方
「間隙」は「かんげき」と読みます。
隙間という表現は「すきま」と読み、同じ漢字を使っているために勘違いをしてしまう人がいますが、これは「ますき」ではありません。
「間隙」の使い方
「間隙」という言葉は何かの間を指す時に使えます。
例えば桜祭りの時期など、歩行者天国が展開されますよね。
しかし露店などがたくさん出ているため、なかなか歩きにくいという経験を持つ人もいるのではないでしょうか。
車は来ないけれど人が多すぎる、という場合、何とか人の隙間を見つけて前進していかなければいけません。
そのような時には「間隙を縫って進む」という表現が使えます。
「間隙」を使った言葉と意味を解釈
ここでは、「間隙」という表現を使った言い回しを紹介します。
- 「間隙を突く」
- 「間隙を縫う」
- 「間隙を生じさせない」
「間隙を突く」
「間隙を突く」という表現は、空間や時間の隙間を見つけるという意味になり、隙を見る、隙を狙う、などという意味があります。
さらに気の緩みや油断を狙うというニュアンスがあります。
例えば、敵のディフェンスの間隙を突く」などといった言い回しが可能です。
「間隙を縫う」
「間隙を突く」、という表現に対し、「間隙を縫う」という表現は、切れ目なく続いている物事の隙間をとらえて何かをする、という意味があり、例えば「忙しい間隙を縫っ」て誰かに会う、などといった表現が可能です。
「間隙を突く」、という表現に似ていますが、少しニュアンスが異なります。
「間隙を生じさせない」
「間隙を生じさせない」、という表現は隙間を作らない、という意味です。
例えばスポーツの試合などでは「間隙」を作ってしまうと相手に隙を与えてしまう可能性があります。
そのようなことを防ぐため、「間隙を生じさせない」ということが勝つために大切なポイントになることもあります。
さらに、「間隙が生じる」という表現になると、不仲が起こる、という意味を表す場合もあります。
「間隙」を使った例文や短文など(意味を解釈)
ここでは、「間隙」という言葉を使った例文を紹介します。
- 「間隙」を使った例文1
- 「間隙」を使った例文2
「間隙」を使った例文1
「今回の話し合いにより、どうやら社長と社員の間には間隙が生じてしまったらしい」
ビジネスでは様々な話し合いがなされます。
取引先と話をするのみならず、自分たちの身内でもいろいろな話し合いを重ねていくことがありますね。
しかし、違う立場の人が話をすると、自分たちのニーズにも違いが出てきてしまい、人間関係が悪化してしまうこともあるでしょう。
上の立場の人が下の人に対して高いレベルを求めてしまったり、あまりにも低いレベルを求めてしまったりすると、信頼関係に問題が生じてしまうこともあります。
そのため、話し合いの結果、不仲が起こってしまい、「間隙」が生じてしまうということがあります。
「間隙」を使った例文2
「間隙が生じないように、事前にしっかりと話し合いをすることが大切です」
ボランティアやサークルなど、合同で何かをするときにはしっかりと話し合いをしておく必要があります。
特にボランティアの場合、一体何を目的としているのかなどということが人によって違ってしまうと、トラブルになってしまう可能性も考えられます。
トラブルになってしまえばお互いに協力関係を築けなくなりますので、「間隙」が生じてしまう可能性が高まります。
それを防ぐために、しっかりとオリエンテーションなどをして、話し合いをしておく必要があります。
「間隙」の類語や言い換え(シソーラス)言い換え
ここでは類義語を紹介します。
- 「隙間」
- 「間」
- 「空間」
「隙間」
隙間という言葉はわずかに開いているところ、普段は気づかないところ、空いている時間や気の緩み、など、「間隙」という言葉と同じ意味を持っています。
漢字を入れ替えただけで同じ意味を持ちます。
わかりやすいのではないでしょうか。
ただし、読み方は大きく異なりますので気をつけましょう。
「間」
間という言葉には2つのものに挟まれた部分や範囲、ものとものとを隔る空間、ある範囲の一続きの時間、などという意味があります。
例えば東京と横浜の間、雲の間から光が差す、などという言い回しがあります。
「空間」
空間というのは何もなく開いているところ、地上でいうと奥行きや上下左右など、限りなく広がる世界、という意味を持ちます。
これは何かの間というわけではありませんが、何もなく空いている所、という意味で「間隙」という言葉と同じ意味を持ちます。
「間隙」の英語(解釈)など
「間隙」という表現を英語にすると、“gap”や“aperture”という表現になります。
もしも仲違いしてしまったのであれば、“breach of friendship”や“estrangement”といった表現が使えます。
「間隙」が生じるということであれば“cause a estrangement”という表現が使えます。
- 例文
例文
“He’s repeated failure to keep his promises estranged him from his friends and bosses.”
これは「彼の度重なる約束破りの為、友達や上司との間に間隙が生じた」という意味になります。
日常生活であれ、ビジネスであれ、約束を守れなかったり、自分で決めたことを終わらせられなかったりすれば、信頼関係に穴を開けてしまう可能性があります。
「間隙」と「空隙」の違いは?使い分けはできる?
「間隙」というのは物の隙間、という事ですが、空虚というのは内部に何もないということを指しています。
そのため、隙間という意味を持つ「間隙」と、中に何も入っていない空虚、という表現は意味が異なります。
隙間という表現を使ったとしても、「間隙」という表現を使う人はあまりいないかもしれません。
読み方が違いますので、くれぐれも「ますき」とは読まないように気をつけましょう。