「供給」の意味とは「供給」と「提供」の違い・類語・読み方・英語・対義語【使い方や例文】
供給は、これと対になる言葉と共に使われることが多いですが、単独で使っても問題のない言葉です。
目次
- 「供給」の意味とは?
- 「供給」の読み方?
- 「供給」の英語(解釈)
- 「供給」の対義語
- 「供給」の言葉の使い方
- 「供給」を使った言葉・慣用句や熟語・関連(意味・解釈)
- 「供給」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「供給」の類語や類義表現(シソーラス)
- 「供給」と「提供」の違い
「供給」の意味とは?
供給とは、「必要に応じて何かしらの物を出す」ことです。
この「出す」とは、販売されることや与えられることを指します。
場合によっては、物以外のサービスを提供していることもこれに入ります。
「必要に応じて」という点がポイントになる言葉で、その要求がない場合には、原則的にこの「供給」という呼び方はしません。
「供給」の読み方?
「供給」は、「きょうきゅう」と読む言葉です。
「供」、「給」の両方の漢字とも、「足りるようにする」ことという意味があります。
同様の意味の漢字が重なって、より意味が強くなっている言葉だと考えてください。
このような言葉は他にも多く、「増加」や「減少」などがそれに当たります。
また、「きょう」、「きゅう」はこのように平仮名で記載すると似ているので、順番を間違えないように覚えてください。
「供給」の英語(解釈)
供給を英語で表現すると、“supply”(サプライ)となります。
この「サプライ」はカタカナ語として使われることがあり、その場合の意味も「供給」と一緒です。
“provide”という言葉も使うことができ、こちらの言葉の場合は「供給する」という意味になります。
文章中で「何かを供給する」と使う場合には、この“provide”でもいいでしょう。
「供給」の対義語
供給の対義語は、冒頭で対になる言葉と書いた「需要」(じゅよう)です。
この「需要」は、「必要とされている要求」のことで、これに対して「供給」は、「その分を提供すること」となります。
提供とは言っても、無料とは限らず、商品として用意する、有料サービスとして提供するなどの様々な形がとられます。
しかし、どの場合でも、全くそれがない(どうやっても手に入らない、サービスとして受けられない)という状態ではなくなると考えてください。
「供給」の言葉の使い方
供給は、その意味から「需要」があってこそ使う言葉だと考えることができますが、単独で使う場合には、「供給量が前よりアップした」といった形で、「「需要」に対して応えられる能力が以前より上がった」などといった使い方ができます。
その場合でも、結局は見えない(今はない)「需要」に対して使っていることになるので、やはり「需要」の対になると覚えておくべき言葉です。
「供給」を使った言葉・慣用句や熟語・関連(意味・解釈)
供給を使った言葉や表現の意味の解釈です。
共に、「需要」あっての言葉や表現となっています。
- 「供給曲線」
- 「需要と供給」
「供給曲線」
経済学において、「需要曲線」という言葉と共に使われるのがこの「供給曲線」です。
それぞれはグラフで表され、基本的に「需要曲線」と全く逆の動きを辿ることになります。
株式や先物などの相場取引では、それに対する「需要」が増えれば、その分値上がりするというのが原則です。
「需要曲線」と「供給曲線」が交わったところが「適正価格」(名目上です)だと表現できるかも知れません。
「需要と供給」
「需要」は、この「需要と供給」という形で使うことが多いです。
対になっている言葉でも、ここまで密接に関わっている言葉同士というのはそうはないものです。
例えば、「増加」と「減少」も完全に対になっている言葉ですが、片方だけで使われる場合が多く、それほど共には使われません。
「需要と供給」は、そのまま「必要になる分と、それを補える量」と解釈していい表現です。
これらのバランスが悪い、それをきちんと保つべきだなどと用いられます。
「供給」を使った例文や短文など(意味を解釈)
供給を使った例文や短文です。
単独で使っている例も挙げますが、その場合でも「需要」が見え隠れするのが分かります。
- 「供給」を使った例文1
- 「供給」を使った例文2
「供給」を使った例文1
「いつまで継続供給できるか分からないと言われてしまった」
こちら側からのいつもの「需要」に対し、いつまで今まで通りに「供給」できるか分からないと使っている例になります。
ビジネスにおいて、ある業者から部品などを定期的に納入してもらっているようなケースで、こういったことがあってもおかしくありません。
また、単独で使っている例ながら、「需要」に対しての回答なので、やはり「需要」との関連性が切り離せない言葉です。
「供給」を使った例文2
「需要に対して供給が増え過ぎている為に、価格の下落が始まったようだ」
必要となる分が数字にして50という時に、100や200の「供給」があると、このようなことが起こる場合があります。
逆に、20や30しか用意できないといった「供給」が不足していると、価格の高騰を招きます。
これが「市場の原則」というものです。
「供給」の類語や類義表現(シソーラス)
供給と似た意味の言葉や表現です。
「提供」は既に何度か挙げており、以下でも詳しく説明するので省きます。
- 「支給」【しきゅう】
- 「配給」【はいきゅう】
「支給」【しきゅう】
所属先や何かしらの関連がある組織などから、何かの「提供」があることです。
そのような「提供」をこの「支給」と表現します。
例として、「職場から作業着が支給された」といった使い方になり、この「支給」された物品は、後から返還しなくてはいけないことも少なくありません(先の作業着を例に挙げると、退職時には返すという形です)。
また、金銭に対しても使える言葉です。
「配給」【はいきゅう】
「きちんとした割り当てのある提供」を表現する言葉です。
少し例が悪いですが、「被災した方々に食料や水の配給を行った」のような形で使います。
上の「支給」と共に、特に「需要」と対にはなっていませんが、どちらも必要性があってこそ使われる言葉には違いありません。
「供給」と「提供」の違い
「提供」は、「物やサービスなどを差し出す」ことです。
「一方的に与える」場合にも使える言葉で、これに「需要」が絡み、それに対する「提供」が「供給」となります。
特に「需要」がない場合でも、物やサービスさえ差し出せば(与えれば)「提供」と使える点が「供給」との大きな違いです。
供給は、多くの場合で「需要」とセットで使われると考えておいていいでしょう。
この言葉だけで使った場合でも、何かしらの「需要」がその裏にあるということです。