「最善」の意味とは?「最善」と「最高」の違い・英語・対義語・類語
この「最善」という言葉は、それを求めて使う場合と、そうではなかったと使うような場合に分かる言葉です。
目次
- 「最善」の意味とは?
- 「最善」の読み方
- 「最善」の英語(解釈)
- 「最善」の対義語
- 「最善」の言葉の使い方
- 「最善」を使った言葉・慣用句や熟語・関連など(意味を解釈)
- 「最善」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「最善」の類語や類義表現
- 「最善」と「最高」の違い
「最善」の意味とは?
最善は、"最も良い"「今ある選択肢の中で一番よいこと」「もっともすぐれた方法」という意味で使います。
"最も適切な"と捉えることも多く、いくつかの手段や方法が考えられる時に、その中で一番良いのはそれだと使われます。
逆に、"最善ではなかった"と、選んだ手段などが(結果的に)間違っていたと使われることもあり、この2つの使い方がメインとなる言葉です。
「最善」の読み方
「最善」は、「さいぜん」と読んでください。
見た通りに発音すれば問題なく読める言葉なので、読み方で困ることはないでしょう。
「善」は「よ(い)」ともいう読む漢字で、それがこの言葉の意味にそのまま繋がっています。
この言葉で何か間違えるとすれば、「さいぜん」からの漢字変換で、「最前」としてしまうことくらいでしょう。
「最前」では、"一番前(先頭)"という全く違う意味です。
「最善」の英語(解釈)
最善を英語にすると、日本語でもお馴染みの“best”(ベスト)になります。
この言葉は「良い」という意味の“good”の最上級になる表現で、その上の比較級が“better”(より良い)、一番上がこの「best」(最も良い)です。
注意として、比較級の“better”では、単独で何かをそうだと表すことはできないという点が挙げられます。
“better”は比較として使う言葉なので、“good”に該当する何か(手段や方法など)に対し、それより上だという意味で用います。
これについては、以下の“best”を絡めた例文で詳しく解説します。
- 「最善」を使ったEnglishの例文
- 「最善」を使ったEnglishの例文
「最善」を使ったEnglishの例文
“close to 'best' is not 'better', it is 'very good'”
「最善」を表現する“best”に近いのは“better”ではなく、“very good”だと解釈できる例文です。
“better”は“good”と“best”の間という訳ではなく、単独で何かを“good”と表現するより、もっと良いと言いたい時には“better”ではなく、“very good”と使います。
“better”はあくまで、比較対象になる存在があってこそ使える言葉だということです(それより良いという意味になります)。
「最善」を使ったEnglishの例文
“I thought it was the best, but it might be different”
それが「最善」だと思ったが、違うかも知れないと解釈してください。
“thought it was”で、"思っていたより"という意味の熟語になります。
“best”は自然な形で使う場合には、このように“the”を頭に付けるのが一般的です。
よって、「最善」の英訳自体を“the best”としてもいいでしょう。
「最善」の対義語
最善は、"最も良い"という意味の言葉なので、その反対はそのまま"最も悪い"という意味の「最悪」になります。
「最低」が挙げられることもありますが、それだと「最高」の対義語としての方が相応しいいので、「最悪」だと考えて考えておいて間違いありません。
「最善」の言葉の使い方
最善は、最も良い手段や方法を選んだ(と思う)、一番良い結果となったという時に使われることが多い言葉です。
"これが最善なのか?"といった形で問い掛け形式でも使える言葉で、更にそうとは思っていない時に使われることもあります。
そのように書くと、意外と使い方の広い言葉だと思われるかも知れませんが、"最も良い"という事柄が絡まないことには使えない言葉なので、そういった訳でもありません。
「最善」を使った言葉・慣用句や熟語・関連など(意味を解釈)
最善を使った、よく見る形の表現です。
どれも、覚えておくと決して損にはならないでしょう。
- 「最善を尽くす」
- 「最善手」
- 「最善の注意」
「最善を尽くす」
「最も良い手段や方法を選んで全力で行う」という意味で使う表現です。
ただし、ここで言う"最も良い"とは、その対象の人がそう思ったというだけなので、本当に「最善」だったのかまでは分かりません。
それを行ってもうまくいかなかったという時には、「最善は尽くしたが〜」といった形でその結果について報告されることが多いです。
「最善手」
この「さいぜんしゅ」とは、「最善だと思われる手段や方法」のことを指して使います。
元は囲碁や将棋で使われている言葉で、「その局面において最も優れている(と思われる)手」のことです。
「最善の注意」
何かを行う際に、「自分の考えうる最大限の注意の下に行う」という意味の言葉です。
「最善の注意を払って行うつもりだ」といった形で使われます。
「最善」を使った例文や短文など(意味を解釈)
最善を使った例文や短文です。
色々な使い方を既に挙げていますが、それらとはまた違った使い方です。
- 「最善」を使った例文1
- 「最善」を使った例文2
「最善」を使った例文1
「それのどこが最善なのかと聞きたくなった」
誰がどう見ても一番良いとは思えない言動に対して、それを問い詰めたいと言っています。
この「最善」という表現は、そう使う人によって内容が異なることも多い為、時にはこういったことも起こってしまうものです。
「最善」を使った例文2
「最善とまでは言えないが、それなりにうまくできたと思っている」
一番良い結果とまではいかなかったものの、それに近いところまではできたと使っています。
「最善」は、言ってしまえば(その人にとって)100点の結果なので、いつもそこまでうまくもいかないものです。
「最善」の類語や類義表現
最善と似た意味で使うことのできる言葉や表現です。
「最高」は下記で詳しく説明するので、ここでは省いています。
- 「最良」【さいりょう】
- 「最上」【さいじょう】
「最良」【さいりょう】
「最も優れている」という意味で使います。
「最良の結果だった」という形で使えるので、「最善」とかなり似た意味だと解釈していいでしょう。
「最善」の「善」が「よい」という意味なら、こちらの「最良」の「良」も同じ意味です。
その為、言葉自体、ほとんど同じだと考えてもいいくらいです。
「最上」【さいじょう】
「最も上(上位)」を表現する言葉で、これもまた、「最善」と近い使い方ができると考えていいでしょう。
英語の項で"最上級になる表現"という形で使いましたが、あれも「最も上となる表現」という意味で使っています。
また、この言葉は、何かをそこまですごいと例える時にも使われます。
「最上のおもてなし」というような使い方は、他の類義語では置き換えられません。
「最善」と「最高」の違い
「最高」は、「(物理的な高さや程度が)一番高い」という意味で使う言葉です。
あくまでそれらの高さを表現する言葉なので、「最も良い」とはニュアンスが多少違います。
「最高の気分だ」と付くと、それだけ気分が良いということを表現できますが、「最善の気分だ」とは言いません。
このような、(自分の考える)「程度」に対して使えるところが大きな違いだと言っていいでしょう。
最善は、自分が最も良いと思った事柄に対して使ってください。
客観的に判断すると、実はそうではないという場合でも、自分がそうだと思ったのであれば、そのように表現して構いません。