「雲散霧消」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
四字熟語には、状況や状態を端的に表すことができる便利な言葉が沢山あります。
ここでは、「雲散霧消」という四字熟語の意味、読み方、使い方などについて詳しく解説します。
意味や使い方を覚えて、早速、日常の会話やビジネスシーンで使ってみましょう。
類語もご紹介しますので、一緒に覚えておくと大変便利です。
目次
- 「雲散霧消」の意味とは?
- 「雲散霧消」の類語や言い換え・似た言葉
- 「雲散霧消」の言葉の使い方
- 「雲散霧消」を使った例文
- 「雲散霧消」を分解して解釈
- 「雲散霧消」の語源や由来
「雲散霧消」の意味とは?
「雲散霧消」は、空を覆っていた雲がスッキリと散って晴れ渡り、立ち込めていた霧が跡形もなく消え失せることを指す言葉です。
もやもやとした気持ちや不安な気持ちがスッキリとした時や、あったものが跡形もなく無くなった時、約束したことが、なかったことになっていたり、忘れられていた時などに使われます。
- 「雲散霧消」の読み方
「雲散霧消」の読み方
「雲散霧消」は、「うんさんむしょう」と読みます。
「雲」は「う」とも読まれることがあるので、「うさんむしょう」と覚えている人もいますが、「うんさんむしょう」が正しい読み方ですので注意しましょう。
「雲散霧消」の類語や言い換え・似た言葉
- 「雲散鳥没」【うんさんちょうぼつ】
- 「雲消雨散」【うんしょううさん】
- 「煙消霧散」【えんしょうむさん】
- 「雲消霧散」【うんしょうむさん】
「雲散鳥没」【うんさんちょうぼつ】
雲が散って、鳥が姿を消す様子から、痕跡も残さずに完全に消え去ることを意味する言葉です。
長年通い続けた馴染みの飲み屋が店をたたんでしまい、今では雲散鳥没のように何もない空き地になっています。
というように使います。
「雲消雨散」【うんしょううさん】
雲が消え去るように、雨が散ってなくなるように、跡形もなく消え去ることを意味する言葉です。
新しい試みが上手くいくか不安で仕方ありませんでしたが、思い切って実行してみたら、何の問題もなく上手くいき、不安な気持ちは雲消雨散しました。
というような使い方をします。
「煙消霧散」【えんしょうむさん】
煙が消えて霧が散るように、跡形もなく消えて無くなることを意味する言葉です。
宝くじが当たって大喜びしていましたが、少々贅沢をし過ぎたようで、気が付けば当せん金は煙消霧散してしまっていました。
というような使い方をします。
「雲消霧散」【うんしょうむさん】
雲が消え去って、霧が散って消えるように、跡形も残さずに完全に消えて無くなることを意味する言葉です。
夏場は観光客で賑わっていたこの観光地も、シーズンオフには雲散霧消で、人っ子一人歩いていません。
のんびり散策するには打ってつけの場所です。
といったような使い方をします。
「雲散霧消」の言葉の使い方
「雲散霧消」は、「スッキリする」、「消滅する」、「跡形も無くなる」といった意味でよく使われます。
大量に買っておいたお菓子が、気が付いたら跡形もなく無くなっていた。
入ったばかりのお給料を、あっという間に使い切ってしまった。
テストが良い成績だったら旅行に連れて行ってもらう約束をしていたはずなのに、なかったことにされてしまった。
不安に思っていたことが取り越し苦労だったことが分かって、もやもやしていた気持ちがスッキリした。
といった状況の時に使います。
「雲散霧消」を使った例文
- 「雲散霧消」の例文1
- 「雲散霧消」の例文2
- 「雲散霧消」の例文3
- 「雲散霧消」の例文4
- 「雲散霧消」の例文5
- 「雲散霧消」の例文6
「雲散霧消」の例文1
結婚する前には、「結婚記念日には毎年フレンチレストランで豪華な食事をしよう。欲しいジュエリーを毎年プレゼントしよう。旅行にも行こう」と、たいそう気前の良い約束をしていた夫でしたが、結婚して3年しか経っていないにもかかわらず、その約束はすっかり雲散霧消してしまっています。
「雲散霧消」の例文2
子供の頃からの夢を実現するために、寝る間も惜しんで資格を取る勉強を続けてきました。
友人達のように遊びに行ったりお洒落をして出かけたりすることも我慢して、ひたすら勉強をしていましたので、資格試験に合格した時には、まさに、雲散霧消な気分でした。
夢への第一歩を踏み出せた時の喜びは、今でも忘れることはありません。
「雲散霧消」の例文3
彼と付き合い始めて3年になりますが、この春から遠距離恋愛になってしまいました。
彼は社交的で人当たりが良い人で、そこが気に入っているのですが、遠距離になってしまった今は、そんな性質が仇になって、この関係が雲散霧消になってしまうのではないかと気が気ではありません。
「雲散霧消」の例文4
臨時収入があったので、日頃お世話になっている人に贈り物をしようと買い物に行きました。
相手の喜ぶ顔を想像しながらの買い物はとても楽しくて、あれこれ目移りしながらも気に入っていただけそうな品物を買うことができました。
ついでに、頑張った自分へのご褒美も買ってしまったので、せっかくの臨時収入が一日で雲散霧消してしまいました。
「雲散霧消」の例文5
久しぶりにまとまった休みが取れたので、友人を誘って人気の温泉地へ旅行に行きました。
テレビでも度々取り上げられている温泉旅館はとても清潔感があって過ごしやすく、絶景が売りの露天風呂も、こだわりの料理も、とても素晴らしくて大満足でした。
女将も仲居さんも感じの良い接客をしてくれて、日頃のストレスが雲散霧消しました。
「雲散霧消」の例文6
長年勤めた会社を辞めて転職をすることになった時には、新しい環境に馴染めるかどうか、新しい仕事をきちんとこなせるかどうか、人間関係はうまくやっていけるかどうか、不安で頭がいっぱいでした。
しかし、新しい会社に出社してみると、きれいなオフィスは効率的に仕事ができるように整理整頓されていて、他のスタッフも皆親切な人ばかりだったので、昨日までの不安は雲消霧散しました。
「雲散霧消」を分解して解釈
- 「雲散」
- 「霧消」
「雲散」
「雲散」は「うんさん」と読みます。
雲が散って跡形もなくなる状態を指します。
どんよりと立ち込めていた雲が全て散り、雲一つない、抜けるような青空が現れる様子を表しています。
不安な気持ちや、もやもやしていた気持ちが解消される時などに使われます。
また、それまであったものが物理的に跡形もなく消えてなくなる時などにも使われます。
「霧消」
「霧消」は「むしょう」と読みます。
霧がすっかり消え去る状態を指します。
立ち込めていた霧が完全に消滅して、悪かった視界が、遠くまで見通せるようになる様子を表しています。
「雲散」と同様に、もやもやしていた気持ちが解消されたり、物理的に何かが完全に消えてなくなる時などに使われます。
「雲散霧消」の語源や由来
「雲散霧消」は、跡形もなく全て消え去るという意味の四字熟語です。
雲が散って霧が消える様子に由来しています。
雲が跡形もなく消えて澄み渡った空が現れるように、立ち込めていた霧が跡形もなく消えて視界が開けるように、何の痕跡も残さずに完全に消えて無くなるという意味で使われています。
ストレスや不安など、無くなって欲しいものが無くなる場合だけでなく、約束事や、物理的に無くなって欲しくないものが無くなる場合にも使われる言葉です。
「雲散霧消」という四字熟語は、一見すると難しい言葉のようですが、実は、日常的にも使い易い言葉です。
「雲散霧消」が使えるシーンは、意外と多くあります。
ビジネスシーンだけでなく、ちょっとしたメールのやり取りなどにも取り入れてみてはいかがでしょうか。
話し言葉よりも、文字にしてみると、より分かりやすく意味が伝わり易いのでおススメです。
類語も併せて覚えておくと、ワンパターンにならずに使いこなせるでしょう。
文章の表現がさらに広がりますよ。